まちの感想屋さん

ジュースは遊び

未成形の崇拝:住野よる『青くて痛くて脆い』感想

この本は、誰かを崇拝したことのある人に刺さる。誰かを好きになる、くらいではまだ足りなくて、好きで好きでたまらなくて、ある日ふとしたきっかけでそれが憎しみに転じてしまうくらい焦がれたことのある人でなくては、主人公・田端楓の心情に共感するのは…

【ネタバレ有】 「わかりみ」と六連星:辻村深月『かがみの孤城』感想

小説、漫画、音楽、映画。 コンテンツが大衆受けするために最も必要なものとは何だろう? 漫画やライトノベルの指南書にはしばしば「共感できる主人公像を作れ」と書いてある。 一般人が聴いて10人中9人が「俺/私のことだ……」と感じるのが良い歌詞だと 昔見…